親や家族が亡くなった後の手続きは、心身ともに負担が大きいものです。本Webコンテンツでは、必要な手続きを一つ一つ時系列で丁寧に解説し、安心して進められるようサポートします。死亡届の提出、火葬許可証の取得から始まり、葬儀の準備、役所への各種届出、金融機関や保険会社への連絡、そして遺産相続に関する手続きまで、全てのステップを詳細に説明します。特に、相続手続きでは相続人の確定や遺産分割協議、相続税の申告に至るまで、具体的な手順や必要書類、注意点を網羅しています。手続きの流れを理解し、適切に対応するためのガイドとしてぜひご利用ください。
家族や親が亡くなった後の手続き一覧表
- 時期
- 葬儀・法要
- 届出・役所の手続き
- 相続手続き
- その他
- 10日以内
- 年金の受給停止(国民年金、厚生年金)
- 2週間以内
- 国民健康保険の資格喪失届と資格確認書(持っている方は)の返却 後期高齢者医療制度の資格喪失届と資格確認書(持っている方は)の返却 介護保険の資格喪失届および被保険者証の返却 世帯主変更届(住民移動届) 国民健康保険への加入(故人が会社員の場合)
- 金融機関への連絡 公共料金などの名義変更または解約(電気・水道・ガス・固定電話、インターネット回線など) 車の名義変更
- 3か月以内
- 遺品整理 お焚き上げ供養 形見分け
- 相続人調査、相続財産の調査 相続放棄・限定承認
- 4か月以内
- 準確定申告
- 6か月以内
- クレジットカード
- 10か月以内
- 遺産分割協議・遺産分割協議書の作成 相続税申告・納付
- 1年以内
- 新盆(初盆) 喪中、喪中ハガキの送付 一周忌法要
- 3年以内
- 相続登記
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死後
直後 -
7日
以内 -
10日
以内 -
2週間
以内 -
1か月
以内 -
2か月
以内 -
3か月
以内 -
4か月
以内 -
6か月
以内 -
10か月
以内 -
1年
以内 -
2年
以内 -
3年
以内 -
5年
以内 - 任意
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手続き
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亡くなった後すぐ(死後直後)
葬儀・法要葬儀社を選ぶ
ご家族がお亡くなりになったら、兎にも角にも葬儀社を選ばなければいけません。病院で亡くなった場合は、葬儀社を決めてご遺体を搬送しなければならないからです。病院から紹介されることもありますが、他の葬儀社を選んでもかまいません。故人が互助会に加入しているなら、加入先の葬儀社を選びましょう。事前相談等で葬儀社をあらかじめ決めておくことも重要です。
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期限
死後直後 -
手続き窓口
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必要なもの
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葬儀・法要遺体の搬送
葬儀までの間、故人のご遺体をどこに安置するかを決め、搬送する必要があります。安置場所は、自宅や葬儀場のほか、安置専用施設などが選択肢となります。直葬をご希望の場合でも、死後24時間以内は火葬してはいけないと法律で定められているため、直接火葬場に行くわけではないことに注意しましょう。ご遺体の搬送は、専門の葬儀社に依頼するのが一般的です。その際、医師に発行してもらった死亡診断書または死体検案書を準備しておきましょう。なお、法律上は自家用車での搬送も可能ですが、安全面や衛生面を考慮すると、専門の寝台車を利用する方が安心です。
葬儀社と打ち合わせを行い、葬儀の日程、内容を決めます。日程については、葬儀会場、火葬場の場所の予約状況、僧侶が来られる日程を調整して決めていきます。内容に関しては、葬儀の形式、参列者の人数、祭壇、ふるまいなど、たくさんの事を一度に決めていきます。もちろん葬儀社の方が案内はしてくれますが、費用の事などを考えると任せっきりにはできません。家族が亡くなった直後から、やらなければいけない事、決めなければいけない事がたくさんあるのです。
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期限
死後直後 -
手続き窓口
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必要なもの
- 死亡診断書または死体検案書
- 遺影用の写真
葬儀・法要菩提寺に連絡
菩提寺とは、先祖代々のお墓がある寺で、葬儀や法要もお願いすることになります。菩提寺がある場合は、読経や戒名なしの葬儀はできません。そのため、葬儀は僧侶が来れるスケジュールに合わせる必要があります。できるだけ早く連絡するようにしましょう。
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期限
死後直後 -
手続き窓口
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必要なもの
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葬儀・法要末期の水
末期の水は「まつごのみず」と読みます。死に水ということもあります。最後に立ち会った近親者が故人の口元を水で湿らすという儀式です。誰かがお亡くなりになったら最初に行う儀式といえるでしょう。末期の水を行うタイミングは二種類あります。ひとつ目は、医師が臨終を告げたタイミングです。その場合は病院の病室で執り行い、看護師が案内をしてくれます。ふたつ目のタイミングは、遺体を自宅や安置所に搬送した後です。この場合は、葬儀社に案内してもらいましょう。
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期限
死後直後 -
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必要なもの
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葬儀・法要葬儀・告別式・火葬
葬儀と告別式はセットになっているのが一般的ですが、異なる意味があります。葬儀は故人を葬るための宗教的な儀式で、告別式は故人に別れを告げるための社会的な儀式です。僧侶による読経、授戒、遺族・親族の焼香までが葬儀で、一般参列者の焼香、献花、出棺までを告別式とすることが多いようです。
葬儀で喪主がやることは、司会者との打ち合わせ、供花・席・焼香の順番決め、弔電の確認、僧侶の出迎えや見送り、参列者の対応や喪主挨拶、火葬場・精進落としに参列する人数の確認などです。
告別式の最後に、棺に花や副葬品を入れて火葬場へ出棺します。遺族や近親者が同行して火葬場へ移動し、焼香をして最後のお別れです。火葬が終わったら収骨を行います。収骨とは故人の骨を集める作業で、喪主は最後に喉仏の骨を拾って、骨壷に納めます。骨壷は喪主が持ち帰るのが一般的です。
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期限
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必要なもの
- 棺に納める副葬品
葬儀・法要お通夜
お通夜は亡くなったご家族と親しい関係の方々が集まり、故人を偲ぶための儀式です。通夜は昔、夜通し線香の火を絶やさないため寝ずの番をする人を立て、朝になるまで行われるものでした。現代では亡くなった翌日の夕方(18時頃)に始まり、数時間で済む半通夜形式が主流です。告別式の日程が延びた場合には、お通夜は亡くなった翌日ではく、告別式の前日に行うことが一般的です。
お通夜では、僧侶の読経と参列者の焼香が行われ、故人に最後の別れを告げます。喪主はできれば通夜が始まるまでに、僧侶への挨拶を済ませ、読経や戒名に対する御礼としてお布施を渡します。またお通夜で喪主がやることのメインは弔問者の対応です。弔問者一人ひとりに平等に御礼を伝えます。お通夜の後には通夜ぶるまいを行います。通夜ぶるまいとは、お通夜の後に開催する食事会です。
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期限
死後直後 -
手続き窓口
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必要なもの
- お布施
葬儀・法要還骨法要
火葬が終わり、収骨された遺骨を自宅に安置して行う儀礼のことを還骨法要(かんこつほうよう)といいます。宗派によって「還骨勤行(かんこつごんぎょう)」、「安位諷経(あんいふぎん)」など呼び方も様々です。最近では、還骨法要を省略する場合もあります。
還骨法要では、ご遺骨を後飾り祭壇(あとかざりさいだん)へ位牌や遺影と共に安置し、僧侶が読経を行って供養をします。葬儀場で還骨法要を済ませる場合でも、四十九日法要まで故人を偲ぶためご遺骨を祀る後飾り祭壇を用意する必要があります。
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期限
死後直後 -
手続き窓口
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必要なもの
- 後飾り祭壇
葬儀・法要初七日法要
故人が亡くなってから7日目に執り行われる法要です。仏教の考え方では、故人は亡くなってから四十九日までの間に、7日ごとに審判を受け、来世の行き先が決まるとされています。このように、亡くなった命日から数えて7日ごとに行われる法要を忌日法要と呼びます。初七日法要では、一般的に僧侶による読経、焼香、喪主の挨拶などが行われますが、近年では葬儀当日に「繰り上げ初七日」として葬儀の中で執り行われることや、火葬後に執り行われることが多くなっています。
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期限
死後直後 -
手続き窓口
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必要なもの
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葬儀・法要精進落とし
初七日法要後に、参列者をもてなすために会食の席「精進落とし」が設けられることがあります。現在では火葬後に執り行われることが多いです。この場合、葬儀会館の会食室や併設のレストランで行われるのが一般的です。参列者が移動しやすく、僧侶も同席しやすいからです。席は余裕をもって準備しておきましょう。
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期限
死後直後 -
手続き窓口
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必要なもの
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亡くなった後から7日以内
葬儀・法要挨拶回り・お礼状の送付
葬儀の後には、故人と親しかった人や、お世話になった方々にご連絡して、ご挨拶をします。直接お会いするのが最も丁寧ですが、難しい場合は電話やお手紙でご挨拶をしても差し支えありません。
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期限
死後7日以内 -
手続き窓口
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必要なもの
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届出・役所での手続き死亡届
死亡届とは、人が亡くなったことを届け出るための書類です。死亡届は身内が亡くなったら一番最初にやることと言えます。死亡届の用紙は、左側が遺族などが記入する死亡届、右側は医師が記入する死亡診断書(死体検案書)に分かれています。
死亡診断書は医師以外は作成できません(有料)。死亡届の用紙は基本的に市町村役場で取得(役場のホームページからダウンロードも可)しますが、死亡診断書と一緒になっているので、病院においてあることもあります。
死亡届の届け出人は原則、親族、同居者、家主・地主、家屋管理人・土地管理人、後見人などが行うとされていますが、窓口への持参は本人でなくても大丈夫です。死亡届を提出しないと役所から火葬の許可がもらえないことから、大体の場合は葬儀社が手伝ってくれます。死亡診断書(死体検案書)は、提出前にコピーをとっておきましょう。死亡保険や年金などの手続きで提出しなければならないことがあるからです。
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期限
死後7日以内 -
手続き窓口
故人の死亡地・本籍地、届出人の所在地(住所地)を管轄する市区町村役場 -
必要なもの
- 死亡診断書(死体検案書)
- 届出人の認印(今は無くても問題ないことが多いです)
- 届出人の身分証明書
届出・役所での手続き埋火葬許可証
埋火葬許可証とは、故人を埋葬または火葬するために必要な許可証です。市町村役場に死亡届が受理されたら、発行されます。この許可証なしに火葬を行うことはできません。火葬が終わり、収骨(お骨を壺に納める)されたら、火葬場で火葬した日時が記入されるか、火葬の証明印が押されて返却されます。墓地や納骨堂に納骨するときに、この返却された書類が必要になります。
納骨は四十九日の法要の後になることが多いため、それまで埋火葬許可証をなくさないよう保管してください。もし、なくしてしまった場合は、発行してもらった自治体で再発行してもらえます。その場合、当初の火葬許可の申請者が再発行手続きをしてください。
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期限
死後7日以内 -
手続き窓口
故人の死亡地・本籍地、届出人の所在地(住所地)を管轄する市区町村役場 -
必要なもの
- 死亡届
- 火葬許可申請書
- 申請者の身分証明書
その他退職手続き(故人が会社員の場合)
故人が会社員の場合、遺族は速やかに会社に連絡をしましょう。死亡による退職は一般的に死亡日が退職日となるので、死亡退職届の提出や、被保険者証・社員証の返却、会社から貸与されていたものの返却、未払給与、退職金、経費などの精算を行いましょう。会社によっては、死亡診断書の写しや戸籍関係書類等が求められる場合があります。不明点は会社の人事担当者へ相談するようにしましょう。
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期限
死後7日以内 -
手続き窓口
故人が勤めていた会社 -
必要なもの
- 死亡退職届
- 会社から貸与されていたもの
- 故人と家族分の資格確認書
その他社会保険・雇用保険の資格喪失届の提出および健康保険資格確認書の返却(故人が会社員で社会保険加入者の場合)
故人が会社員で社会保険・雇用保険に加入していた場合は、資格喪失手続を故人が生前に勤務していた会社が行います。勤務先の事業主は、亡くなった日から5日以内に健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届を、亡くなった日の翌日から10日以内に、それぞれ提出しなければなりません。
健康保険の資格確認書が手元にある場合には、遺族は会社に返却し、やむを得ず自身で返却せざるをえない場合は、資格確認書に記載された健康保険組合や協会けんぽに返却してください。故人に扶養されていた方は、国民健康保険への切り替えが必要です。
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期限
死後7日以内 -
手続き窓口
故人が勤めていた会社 -
必要なもの
- 故人と家族分の資格確認書
亡くなった後から10日以内
届出・役所での手続き年金の受給停止(国民年金、厚生年金)
年金受給者の方が亡くなったら、速やかに受給停止の届け出をしましょう。手続きが遅れて、死亡した後も年金が振り込まれてしまうと不正受給となり、還さなければなりません。日本年金機構に故人のマイナンバーが収録されている場合は、死亡届の提出をすると年金事務所にも共有されるため、改めて届け出る必要はありません。
届け出が必要な場合は、厚生年金は死亡から10日以内、国民年金は死亡から14日以内に「年金受給権者死亡届」を年金事務所または年金相談センターに提出してください。詳しくはこちら
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期限
厚生年金:死亡後10日以内
国民年金:死亡後14日以内 -
手続き窓口
年金事務所または年金相談センター -
必要なもの
- 年金受給権者死亡届(報告書)
- 故人の年金証書
- 故人が亡くなったことを証明する書類(死亡診断書のコピーや戸籍の抄本など)
亡くなった後から2週間以内
届出・役所での手続き国民健康保険の資格喪失届と資格確認書(持っている方は)の返却
故人が自営業者などで、国民健康保険に加入している場合は、故人が居住していた市区町村役場に「国民健康保険資格喪失届」を提出し、資格確認書(持っている方は)を返却します。マイナ保険証を使用していた場合は、死亡届の受理と同時に失効されていますので返却の必要はありません。同時に葬祭費の支給申請や、該当する方は高額療養費の申立て申請も行いましょう。故人が世帯主で、そのご家族も国民健康保険に加入している場合、世帯主の変更届と同時に家族分の保険証の返却を行い、新しい健康保険証を発行してもらいます。
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期限
死亡後2週間以内 -
手続き窓口
故人の住所地を管轄する市区町村役場 -
必要なもの
- 故人の国民健康保険資格確認書
- 国民健康保険被保険者資格喪失届
- 故人が亡くなったことを証明する書類(死亡診断書や住民票の除票など)
届出・役所での手続き後期高齢者医療制度の資格喪失届と資格確認書(持っている方は)の返却
故人が75歳以上(または65~74歳で一定の障害のある方)の場合は、後期高齢者医療制度に加入しているはずなので、「後期高齢者医療資格喪失届」を故人が居住していた市区町村役場に提出し、資格確認書(持っている方は)を返却します。マイナ保険証を使用していた場合は、死亡届の受理と同時に失効されていますので返却の必要はありません。同時に、葬祭費の支給申請も行いましょう。
もし故人の方が老人ホームにお住まいで、住民票を老人ホームに移していた場合は、老人ホームの住所がある市区町村役場に提出してください。
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期限
死亡後2週間以内 -
手続き窓口
故人の住所地を管轄する市区町村役場 -
必要なもの
- 後期高齢者医療資格喪失届
- 故人が亡くなったことを証明する書類(死亡診断書や住民票の除票など)
届出・役所での手続き介護保険の資格喪失届および被保険者証の返却
故人が要介護・要支援認定を受けて、介護保険証をもっていた場合は、「介護保険資格喪失届」を故人が居住していた市区町村役場に提出し、介護保険証を返却します。もし故人の方が老人ホームにお住まいで、住民票を老人ホームに移していた場合は、老人ホームの住所がある市区町村役場に提出してください。また、介護保険に加入者は高齢の方が多いので、後期高齢者医療保険に同時に加入している方が多いです。こちらも一緒に手続きしましょう。※故人が要介護・要支援認定を受けていない場合は手続きは不要です。
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期限
死亡後2週間以内 -
手続き窓口
故人の住所地を管轄する市区町村役場 -
必要なもの
- 故人の介護保険証
- 介護保険資格喪失届
- 故人が亡くなったことを証明する書類(死亡診断書や住民票の除票など)
届出・役所での手続き世帯主変更届(住民移動届)
世帯主は自動で変更されるわけでないので、故人が世帯主の場合で、2人以上がその世帯に残るときは世帯主の変更が必要です。世帯に残された人がおひとりだったり、世帯に残るのが妻と幼児だけだったりする場合は届け出は不要です。世帯主は15歳以上であれば問題なく、所得も関係ありません。
届け出は、居住する市区町村役場に「住民移動届」という書類を提出して行います。新しく世帯主になる方本人か、同じ世帯の方が窓口で行う必要があります(郵便は不可)。届け出は世帯主の変更が発生した日(元の世帯主が死亡した日)から14日以内に行う必要があります。
住民基本台帳法では、「正当な理由がなくて、転入・転居・転出・世帯変更の届出をしない者は、5万円以下の過料に処する」と定められています。つまり、世帯主の死亡から14日以内に届出をしないと5万円のペナルティーが発生するかもしれないということです。
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期限
死亡後2週間以内 -
手続き窓口
故人の住所地を管轄する市区町村役場 -
必要なもの
- 世帯主変更届(住民異動届)
- 届出人の身分証明書、印鑑
- 新しい世帯主本人以外が届け出する場合は委任状
届出・役所での手続き国民健康保険への加入(故人が会社員の場合)
故人が会社員の場合で、故人に扶養されていた方は、国民健康保険と国民年金への加入手続きが必要となります。仮に会社員の夫が亡くなった場合、夫の死亡により被扶養者である妻の資格もなくなってしまいます。妻が仕事に就いていない場合は、国民健康保険に加入しなければなりません。国民健康保険の加入手続きは、夫が死亡した翌日から14日以内にお住まいの市区町村役場で行います。健康保険資格喪失証明書、印鑑、加入者の身分証明書を用意してください。加入者の身分証明書がなくても手続きは可能ですが、保険証を即日発行してもらえません。ちなみに郵送でも手続き可能です。
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期限
死亡後2週間以内 -
手続き窓口
故人の住所地を管轄する市区町村役場 -
必要なもの
- 健康保険資格喪失証明書(加入していた健康保険組合や協会けんぽ、または事業所が発行)
- 加入者の身分証明書
- 印鑑
その他金融機関への連絡
故人の銀行口座は、死亡が金融機関に伝わると凍結され、入出金や引き落としができなくなります。これは、故人の口座は遺産分割協議の対象となるため、勝手に引き出して使用すると相続人同士のトラブルや、マイナスの財産が判明した際の相続放棄ができなくなるリスクを防ぐためです。
葬儀費用など急な出費には、家庭裁判所の判断を経ず、各相続人が単独で払い戻しができる「仮払い制度」を利用できます。故人の預貯金残高に応じて、相続人1人が申請して上限金額まで引き出すことが可能です。払い戻しできる金額は、相続開始時の預金額 (口座・明細基準)×1/3× 払戻しを行う相続人の法定相続分(例:相続開始時の預金が600万円、相続人が故人の妻・長男・次男だった場合、妻なら600万円×1/3×1/2=100万円、長男なら600万円×1/3×1/4=50万円)です。ただし、この場合150万円が上限になります。
口座の凍結解除には、遺言書や遺産分割協議書、戸籍謄本、印鑑証明書などの提出が必要となり、相続方法によって必要な書類が異なります。相続手続きをスムーズに進めるには、生前から取引している金融機関を一覧にまとめ、通帳などの保管場所を家族に伝えておくことが大切です。
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期限
死亡後2週間以内 -
手続き窓口
各種金融機関 -
必要なもの
- 【仮払い制度】
・相続人全員の同意書
・被相続人(故人様)の出生から死亡までの連続した戸籍謄本、または全部事項証明書
・相続人全員の戸籍謄本、または全部事項証明書(法定相続人を確認できるもの)
・預金の払い戻しを希望する相続人(申請者)の印鑑証明書 - 【口座の凍結解除】※相続方法に応じた複数の書類を金融機関に提出する必要があります
・口座名義人(被相続人)の 戸籍謄本
・法定相続人全員分の印鑑証明書
・通帳(預金証書、キャッシュカード、貸金庫の鍵なども含む)
・遺産分割協議書(ある場合)
・遺言書(ある場合 ※自筆証書の場合、家庭裁判所の検認済証明書も必要)
- 【仮払い制度】
よくあるご質問
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役所に死亡届を提出したら、自動的に口座が凍結されるの?
役所に死亡届を提出するだけでは凍結されません。遺族や親族からの連絡で金融機関が故人の死亡を確認すると凍結されます。新聞の訃報欄などから金融機関が情報を得て、家族へ確認の連絡が入ることもあります。
その他公共料金などの名義変更または解約(電気・水道・ガス・固定電話、インターネット回線など)
電気、ガス、水道、固定電話などの契約者が故人になっていないか確認してください。これには期限はありませんが、故人名義の口座からの引き落としや故人名義のクレジットカードで支払いになっていると、口座の凍結やクレジットカードの解約で支払いができなくなる可能性があります。速やかに契約者および支払い方法の変更をしておきましょう。もし解約する場合は電気や水は最後にした方が良いかもしれません。住む人がいなくなったとしても、しばらくは遺品の片付けなどで必要になる可能性があるからです。手続きは電話やインターネットで行うことができます。未払の使用料がある場合は、相続債務に含まれ、相続人が支払う必要があります。
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期限
死亡後2週間以内 -
手続き窓口
・契約先によって異なるが、一般的に電話・インターネットで可 -
必要なもの
- お客様番号(契約番号)
- 故人の死亡診断書
- 解約者本人の身分証明書など
(契約先によって異なる)
よくあるご質問
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公共料金の名義変更をしないとどうなりますか?
故人が公共料金の引き落とし口座として使用していた銀行口座が凍結されると、公共料金の支払いが停止され、延滞料(遅延損害金)が発生するだけでなく、電気や水道などのライフラインが止められてしまう可能性があります。名義変更は速やかに行いましょう。
その他車の名義変更
故人が所有していた車を相続する場合、その車を相続人へ速やかに名義変更しなければなりません(正式には移転登録と呼ばれる)。変更が行われていないと、車検や廃車の手続きができなくなるからです。相続人が第三者に譲渡する場合でも、まず相続人へ名義変更し、次に第三者への名義変更が必要になります。この手続きは同時に行うことができます。自分で変更手続きが難しい場合は、行政書士に依頼、または車のディーラーに代行してもらうこともできます。
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期限
車を相続した日から15日以内 -
手続き窓口
車を使用する住所を管轄する運輸支局(普通自動車の場合)または軽自動車検査協会(軽自動車の場合) -
必要なもの
- 【普通自動車】
・申請書(第1号様式)
・手数料納付書(印紙500円)
・自動車税自動車取得税申告書
・自動車検査証(車検証)
・戸籍謄本法定相続情報証明書
・遺産分割協議書 または相続人全員の同意書類
・相続人の印鑑登録証明書(3か月以内)
・新所有者の印鑑登録証明書実印
・自動車保管場所証明書(車庫証明) - 【軽自動車】
・自動車検査証記入申請書(軽第1号様式)
・軽自動車税(種別割環境性能割)申告書
・戸籍謄本または法定相続情報一覧図
・新所有者の住民票(3か月以内)
・印鑑(認印可)
・申請依頼書(代理人が行う場合) - 【共通】
・受取口座の通帳コピー
・自賠責保険の名義変更書類
・任意保険の名義変更書類
・ナンバープレート(管轄変更がある場合)
- 【普通自動車】
よくあるご質問
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故人が所有していた原付や小型特殊自動車も名義変更が必要?
原付や、トラクターなど小型特殊自動車も、相続人が継続して使用する場合は、各市町村役場の税務課で名義変更(移転登録)の手続きが必要です。
処分する場合は廃車手続きを行います。廃車手続きを行わないと、毎年軽自動車税がかかってしまいますので、課税のタイミングである次の4月1日までに手続きを完了させることをお勧めします。(手続きには各種書類が必要になりますので、各市町村役場にお問い合わせください)
亡くなった後から1か月以内
届出・役所での手続き雇用保険の受給資格者証の返却
故人が雇用保険による基本手当(失業給付)や、教育訓練給付、高年齢雇用継続給付、育児休業給付などの失業等給付を受給中に亡くなった場合、雇用保険受給資格者証の返却が必要です。
また、故人と生計を同じくしていた遺族は、死亡日の前日までに払われる予定の未支給分の失業等給付を受け取ることができます。その際は、未支給失業等給付の請求を行います。どちらも、故人の死亡後1か月以内(未支給失業等給付の請求の最終期限は6か月以内)に、雇用保険を受給していたハローワークで手続きを行います。
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期限
死亡後1か月以内 -
手続き窓口
最寄りのハローワーク -
必要なもの
- 雇用保険受給資格者証
- 故人の死亡の事実がわかる書類(死亡診断書または死体検案書)
- 住民票
- 手続きをする方の本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)
- 未支給失業等給付請求書(必要に応じて)
- 故人が受けようとしていた給付の申請書と関係書類(必要に応じて)
- 受け取りを希望する金融機関の通帳(必要に応じて)
よくあるご質問
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期間内に故人の雇用保険に関する手続きをしなかったらどうなる?
雇用保険受給資格者証の返還手続きを怠ると、未支給給付金の請求ができなくなります。
届出・役所での手続き個人事業の開業・廃業等届出書の提出
故人が個人事業主であった場合、事業の廃止や承継に関する税務上の届け出が必要です。亡くなった日から1か月以内に、個人事業所を管轄する税務署に個人事業の開業・廃業等届出書(廃業届)を提出します。誰かが事業を引き継ぐ場合でも、故人については廃業届を提出し、事業を継承する本人が新たに開業届を提出する必要があります。故人が消費税の課税事業者であった場合、別途、個人事業者の死亡届出書も必要です。
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期限
死亡後1か月以内 -
手続き窓口
所轄の税務署 -
必要なもの
- 個人事業の開業廃業等届出書
- 故人の死亡を証明する書類(死亡診断書または死体検案書)
- 故人の住民票の除票(必要に応じて)
よくあるご質問
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個人事業の開業・廃業等届出書の提出は誰が出すの?
相続人が提出します。
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個人事業の開業・廃業等届出書を提出しなかったらどうなる?
直接的な罰則はありませんが、事業が継続しているとみなされ、税金が課されたり、税務署から確定申告の案内が送られ続けたりします。
相続手続き遺言書の調査・検認
相続手続きを始める際は、まず遺言書の有無を確認しましょう。遺言書にはいくつか種類があり、それによって家庭裁判所の「検認」という手続きが必要かどうかが決まります。
【検認が不要な遺言書】
公正証書遺言: 公証人が作成するため、内容が公的に証明されています。日本公証人連合会において、遺言情報管理システムに全国の公証役場で作成した遺言公正証書の情報が管理されていますので、遺言公正証書の有無、および保管公証役場を検索することができます。
自筆証書遺言(保管制度を利用): 法務局の保管制度を利用しているため、検認は不要です。
【検認が必要な遺言書】
上記以外の自筆証書遺言など:故人自身で作成・保管していた遺言書は、偽造や変造を防ぐため、家庭裁判所での検認が必要です。検認が終わったら、検認済証明書を発行してもらいます。
遺言書の存在と保管場所を家族に伝えておくと、万が一のときに手続きをスムーズに進められます。
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期限
死亡後1か月以内 -
手続き窓口
【公正証書遺言】公証役場
【法務局の保管制度を利用した自筆証書遺言】法務局(遺言書保管所)
【検認】遺言者の最後の住所地を管轄する家庭裁判所 -
必要なもの
- 【公正証書遺言の検索および謄本の受け取り】
・遺言者が死亡した事実を証明する書類(除籍謄本など)
・請求者が相続人であることを証明する戸籍謄本
・請求者の本人確認書(マイナンバーカード、運転免許証など)
・請求者の実印および印鑑登録証明書(発行後3か月以内のもの)
※各公証役場により必要資料が異なります。 - 【法務局の保管制度を利用した自筆証書遺言の閲覧】
・関係遺言書保管通知
・請求人の住民票
・請求者の本人確認書(マイナンバーカード、運転免許証など) - 【家庭裁判所の検認】
・遺言書の原本
・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本と、法定相続人全員を確認できるすべての戸籍謄本
- 【公正証書遺言の検索および謄本の受け取り】
よくあるご質問
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法務局で保管されていない自筆証書遺言を、家裁で検認せず勝手に開封するとどうなる?
封印された遺言書を家庭裁判所以外で開封すると、5万円以下の過料が科される可能性があります。相続人資格を失うことはありませんが、疑念や争いの原因になりえます。誤って開封しても遺言書自体は無効にはならないため、検認手続きは必ず行いましょう。後々、不動産名義変更などで検認済証明書が求められるからです。
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遺言書の検認手続きに時間がかかり、相続放棄の期限に間に合わなかった場合はどうすればよい?
相続放棄の原則的な期限は、相続の開始を知った日の翌日から3か月以内(熟慮期間という)です。しかし、遺言書の存在確認や検認手続きに時間がかかるなどで、期限内に間に合わない場合は家庭裁判所に期間の伸長を申し立てることができます。
亡くなった後から2か月以内
葬儀・法要本位牌、仏壇の手配
四十九日法要までに、本位牌や仏壇を手配しましょう。葬儀で用いた「白木位牌」は仮のもので、四十九日法要までに漆塗りや唐木製の「本位牌」を仏具店で準備し、戒名を入れてもらいます。法要で僧侶に魂入れをしていただき、以後の供養に用います。
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期限
死亡後2か月以内 -
手続き窓口
– -
必要なもの
- 本位牌
- 仏壇
葬儀・法要四十九日法要
四十九日法要は、仏式(浄土真宗を除く)において故人の死後49日目に行われる、来世の行き先が決まる重要な法要です。僧侶による読経後、納骨式や会食を行うのが一般的で、家族や親しい知人が集まり、故人を供養します。四十九日法要は葬儀後すぐ訪れるため、早めに準備をするのがよいでしょう。
家族の希望、僧侶や会場の手配、菩提寺があれば僧侶の都合に配慮しながら日程を決め、招待者へ通知します。法要後の会食(精進落とし)の手配、香典返しの準備も必要です。法要は49日目より前倒しで実施することは問題ありませんが、先送りするのはマナー違反とされます。
-
期限
死亡後2か月以内 -
手続き窓口
– -
必要なもの
- お布施
よくあるご質問
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四十九日までしてはいけないことは何でしょうか?
四十九日法要までの期間は「忌中(きちゅう)」と呼ばれ、故人の冥福を祈り、喪に服す期間とされています。この忌中期間には、慎むべきとされる行為やマナーがいくつか存在します。結婚式の開催・出席やお正月のお祝い、旅行や娯楽、 新築の購入やリフォーム、金額の大きな買い物は避けたほうがよい、とされています。また、宗教儀礼に関するタブーとしては神社やお寺への参拝、お中元やお歳暮を贈ること、形見分けや遺品の処分などがあります。四十九日法要後の「忌明け(きあけ)」後に行いましょう。
葬儀・法要香典返し
香典返しは、一般的に葬儀後から忌明け後1か月以内に、いただいた香典の3分の1から半分程度の金額を目安に贈ります。近年は、葬儀当日に一律の品物を渡す「即返し」または「当日返し」も増えています。香典返しには、「悲しみや不幸が残らないように」という意味を込めて、後に残らない消耗品(お茶、コーヒー、洗剤など)、いわゆる「消えもの」が選ばれることが多いです。
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期限
死亡後2か月以内 -
手続き窓口
– -
必要なもの
–
よくあるご質問
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香典返しの挨拶文には何をかけばいい?
香典返しは、通夜や葬儀でいただいた香典に対するお礼であり、葬儀が無事に終了したことや、故人が生前お世話になったことへの感謝を伝える意味が込められています。添える挨拶状は、句読点を使わずに書くのが正式なスタイルとされています。挨拶状には四十九日法要を滞りなく終えたこと、香典(弔慰)をいただいた感謝の気持ち、心ばかりの品を同封した旨を伝えましょう。
葬儀・法要納骨
納骨式は、故人の遺骨をお墓に納める儀式です。四十九日法要とあわせて行われることが多いですが、特定の日程の決まりはありません。納骨の際は墓地や霊園の管理者に提出が義務付けられている埋葬許可証が必要です。お墓や納骨堂のほか、樹木葬や海洋葬など、希望にあわせた供養の方法を選ぶこともできます。
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期限
死亡後2か月以内 -
手続き窓口
– -
必要なもの
- 埋葬許可証
亡くなった後から3か月以内
葬儀・法要遺品整理
遺品整理は、故人の遺品を整理するだけでなく、それに伴うプラスまたはマイナスの財産の把握も含まれます。相続放棄や準確定申告などの重要な手続きの期限(3か月~4か月以内)を意識し、その期間内に故人の財産に関わる書類や情報を確認・整理することが望ましいと言えます。
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期限
死亡後3か月以内 -
手続き窓口
– -
必要なもの
–
葬儀・法要お焚き上げ供養
故人が大切にしていた、どうしても処分できない品物は、神社やお寺でのお焚き上げで供養する方法があります。これは、品物に宿る魂を供養し、遺族の気持ちに区切りをつけるための大切な儀式です。人形や手紙、写真などが対象ですが、燃えない物や危険物は出せないので注意しましょう。
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期限
死亡後3か月以内 -
手続き窓口
– -
必要なもの
–
葬儀・法要形見分け
形見分けは、故人が愛用していた品を親族や友人に分ける行為です。日常的な衣類や家具、写真や手紙、手作りの工芸品や記念品、趣味の道具など、金銭的な価値が低い、あるいは市場で取引されない品物がそれに当たります。ただし、高価な貴金属や美術品、不動産などは相続財産となる場合があるため注意が必要です。たとえ市場価値が無いものであっても、遺族にとっては大事に残したいものもあるでしょう。遺言書やエンディングノートを確認し、相続人全員が納得できる形で進めることが大切です。
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期限
死亡後3か月以内 -
手続き窓口
– -
必要なもの
–
相続手続き相続人調査、相続財産の調査
「相続人調査」と「相続財産調査」は相続手続きに欠かせません。まず遺言書の有無を確認し、あるかないかで手続きの流れが大きく変わります。
【相続人調査】
故人の財産を誰が受け取るかを確定する作業が相続人調査です。遺言書がない場合は戸籍を調べ、配偶者や子ども、親、兄弟姉妹など法定相続人を確定します。司法書士や行政書士に依頼すると戸籍収集を代行してもらえますので再婚や養子縁組など関係が複雑な場合には検討しましょう。
【相続財産調査】
故人の財産(預金・不動産・株式・車など)や負債(借金・未払い)を整理し、相続するか放棄するかを判断するための調査です。財産が多岐にわたる、不動産の評価など調査が難しい場合は、行政書士や税理士、不動産鑑定士など専門家に依頼すると安心です。
相続財産調査には時間も手間もかかります。残された家族に負担がかからないよう、あらかじめ口座やカード情報など、全ての財産を一覧にしておくと役立ちます。
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期限
死亡後3か月以内 -
手続き窓口
・故人の本籍地の市区町村役場
・相続人の本籍地の市区町村役場 -
必要なもの
- 遺言書
- 故人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本
- 相続人全員の現在の戸籍謄本
- 登記事項証明書(登記簿謄本)、預貯金通帳、住宅ローン、借金など、故人の所有していた財産負債に関する書類
よくあるご質問
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遺言書がない場合、相続人調査はどこまでやるべき?
故人の遺言がない場合、民法で定められた相続分を持つ法定相続人を確定する必要があります。法定相続人は以下に該当する人物です。
配偶者:常に相続人となります。
第一順位:子。配偶者がいればともに相続人となります。子が複数いれば子の相続分は平等に扱われます。子が先に亡くなっている場合にはその子(孫)が相続人となります。
第二順位:直系尊属(親・祖父母)。第一順位がいない場合に相続人となります。配偶者がいればともに相続人となります。
第三順位:兄弟姉妹。第一順位、第二順位がいない場合には相続人となります。配偶者がいればともに相続人となります。なお、第三順位には遺留分はありません。兄弟姉妹が先に亡くなっている場合にはその子(甥姪)が相続人となります。
法定相続人にならない人
長男の嫁:ただし「特別寄与」で金銭請求が可能。
内縁の妻:遺言書で指定する必要あり。
故人の出生から死亡までの戸籍謄本を取得し、全ての相続人を調査します。
相続手続き相続放棄・限定承認
【相続放棄】
相続放棄とは、故人の財産も負債も一切引き継がない手続きです。相続の開始を知った日(死亡を知った日)から3か月以内(熟慮期間という)に家庭裁判所へ申し立てます。期間延長できる場合もありますが、相続放棄をする前に預金を引き出すなど遺産を処分すると、単純承認したとみなされ相続放棄ができなくなる場合があります。
【限定承認】
限定承認とは、故人の財産を相続する際に「プラスの財産の範囲内でだけ負債を引き継ぐ」方法です。後からプラスを上回る借金が発覚したとしても、プラスの財産の範囲で返済し、かつ自分の財産から返す必要はありません。もしプラスの財産があるなら受け取りたい、という場合のリスクの少ない相続方法です。申立ては相続開始を知った日から3か月以内に全相続人が協力の上、家庭裁判所で行います。なお、実際の手続きはかなり複雑なため、司法書士等の専門家に依頼すべき手続きです。
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期限
死亡後3か月以内 -
手続き窓口
被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所 -
必要なもの
- 相続放棄申述書もしくは限定承認申述書
- 故人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本(除籍謄本、改製原戸籍謄本を含む)、故人の住民票の除票
- 申し立てを行う相続人(申述人)自身の戸籍謄本
- 家族状況に応じた戸籍謄本など追加書類(必要に応じて)
- 収入印紙、郵便切手、印鑑(実印)
よくあるご質問
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法定相続人全員が相続放棄したらどうなる?
法定相続人が不存在となってしまうため、故人の債権者などの利害関係人、または検察官の申し立てにより、家庭裁判所が相続財産清算人を選任し、清算人が故人の財産を管理・清算します。債権者は財産から返済を受けることができますが、相続財産で不足する分は返済を受けることはできません。清算後に残余があれば、各種手続きを経て最終的に国庫に帰属します。
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限定承認のデメリットは?
限定承認には、相続人全員の合意が必須であることと、プラスマイナスを含めた相続財産の調査と財産目録の作成、そして家庭裁判所への申し立てが必要となるため、手続きが複雑で多くの手間がかかります。そのため、弁護士や司法書士などの専門家へ相談・依頼することが一般的です。
亡くなった後から4か月以内
相続手続き準確定申告
準確定申告とは、その年の1月1日から死亡日までの間に、故人が確定申告が必要な所得を得ていた場合、相続人が代わりに確定申告を行うことを指します。準確定申告が必要な方は、不動産収入や自営業により一定の所得があった方や、給与収入が2,000万円を超える高額所得者、公的年金の合計額が 400万円を超える方などが対象となります。納税の期限もこの提出期限と同一です。
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期限
死亡後4か月以内 -
手続き窓口
故人の住所地を管轄する税務署 -
必要なもの
- 確定申告書(相続人が2人以上いる場合、原則として相続人全員が連署して1通の申告書を作成)
- 故人の源泉徴収票、控除証明書、所得税及び復興特別所得税の確定申告書付表、亡くなった当日までの医療費の領収書
- 委任状
- 青色申告決算書や収支内訳書(必要に応じて)
よくあるご質問
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準確定申告が不要な場合は?
会社員としての給与が年収2,000万円以下、または年金受給者で年間の年金額が400万円以下の場合は、準確定申告をする必要はありません。副業収入についても、年間20万円以下であれば申告は不要です。
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準確定申告をしないとどうなる?
準確定申告には「相続の開始を知った日の翌日から4か月以内」という提出期限と納税期限が定められています。期限を過ぎてしまうと、通常納める必要のない税金(加算税や延滞税)が発生してしまうことがあります。故人の代わりに手続きすることが困難であれば、税理士などの専門家に相談しましょう。
亡くなった後から6か月以内
その他クレジットカード
クレジットカードは契約者変更ができないので、解約手続きをすることになります。まず故人が所有していたクレジットカードを確認し、公共料金や携帯電話などカード払いをしてるものはないか、未払い分はないかを特定します。特定したら、解約または支払い方法を変更してから、クレジットカードの解約手続きに移りましょう。クレジットカード会社により異なりますが、故人が亡くなったことを証明する書類が必要になるでしょう。その際に、未払分がある場合は、相続債務となり、相続人が支払う必要があります。
また、クレジットカードで貯まったポイントについては基本的には相続できないことが多いようです。ただし、JAL、ANAのマイルに関しては相続できるので、解約前にマイルについても確認しましょう。手続き方法についても各社で異なるので、問い合わせてください。ちなみに、マイルを相続する場合は相続税の課税対象の財産として扱われるので、注意してください。クレジットカードの解約に期限はありませんが、マイルの相続については相続発生後6か月以内のようなので、半年以内を目安に行うのが良いでしょう。
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期限
死亡後6か月以内 -
手続き窓口
クレジットカード会社 -
必要なもの
- 故人が亡くなったことを証明する書類(死亡診断書や住民票の除票など)
- そのほかクレジットカード会社により異なる
亡くなった後から10か月以内
相続手続き遺産分割協議・遺産分割協議書の作成
遺言書がない場合、相続人全員で遺産の分け方を話し合う必要があります。これを遺産分割協議といいます。口頭でも可能ですが、後々の争いや名義変更をスムーズにするため、遺産分割協議書を作るのが安心です。また、名義変更や預貯金の解約は書面化された遺産分割協議書の提出を手続き先から求められるため作成が必須となります。協議書には相続人や故人の情報、財産の分け方、あとで見つかる財産の扱い等を記載します。
また、遺言があっても「遺産を全て1人に相続させる」とした場合、他の相続人は法律で認められた最低限保証(遺留分といいます)を主張できるため、その請求があれば話し合いや対応が必要になることがあります(これを遺留分侵害額請求といいます)。
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期限
死亡後10か月以内 -
手続き窓口
– -
必要なもの
- 相続人全員の印鑑(実印)
- 相続人全員の印鑑証明書(発行から3か月以内)
よくあるご質問
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遺産分割協議書が不要なケースは?
・有効な遺言書があり遺産の分け方が明確な場合
・相続人が一人しかいない場合
・相続人全員が相続放棄した場合
・相続財産が全くない場合
これらに当てはまる場合は手続き上は遺産分割協議書は不要です。
なお、手続き上は遺産分割協議書が不要であっても、後日の相続人間での紛争を避けるためには、口頭の合意ではなく遺産分割協議書として書面化しておくことが重要であることは変わりません。また、法定相続分通りに分ける場合も、後のトラブル防止や手続きを円滑に進めるため、遺産分割協議書を作成しておくことが推奨されます。 -
遺産分割協議書は自分で作れる?
遺産分割協議書の書き方に決まりはありません。自筆でも、パソコンで作成しても、どちらも有効です。書き方がわからない場合は、国税庁の記載例を参考にしましょう。
相続手続き相続税申告・納付
相続税の申告と納付は、亡くなった方がいるときに必要となる大切な手続きです。遺産が基礎控除額を超えると申告が必要で、相続の開始を知った日の翌日から10か月以内に申告と納税を行います。相続税は現金で一括納付するのが原則です。申告期限は延長できないため、早めの準備が安心です。
相続税を計算するには、まず正味の遺産総額を把握します。その額から基礎控除額(3000万円+600万円×法定相続人の数)を差し引いて課税価格を計算し、相続税の総額を求めます。相続人が複数いるときは「共同相続」となり、相続人全員が1通の申告書に連名で署名・押印して提出するのが一般的です。相続税の計算や申告は複雑で、期限も短く、提出書類も多いため、税理士など専門家のサポートを受けると安心です。
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期限
死亡後10か月以内 -
手続き窓口
故人(被相続人)の住所地を管轄する税務署 -
必要なもの
- 申告を行うすべての方のマイナンバーカードのコピー
- 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本、住民票の除票
- 相続人全員の戸籍謄本、住民票
- 遺言書の写し
- 遺産分割協議書の写し
- 相続人全員の印鑑証明書
- 相続財産の評価に関する書類(土地建物=登記簿謄本(全部事項証明書)、証券会社の残高証明書、預貯金金銭信託等の残高証明書など)
- 債務葬式費用に関する書類( 借入金やローン等の残高証明書および返済計画表、葬式費用の領収書等など)
- その他の特例の適用に必要な書類(贈与税の申告書、相続人の戸籍の附票など)
よくあるご質問
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相続財産が基礎控除額以内なら、特に申告しなくてもよい?
基礎控除額以内であれば、原則として相続税の申告は不要です。しかし、「配偶者の税額軽減」や「小規模宅地等の特例」など、特定の控除や特例制度を適用して相続税額がゼロになる場合には、相続税の申告が必要となります。
-
申告・納付の期限に間に合わなかったら、どうなる?
相続税申告・納付が遅れると、無申告加算税・重加算税・延滞税のペナルティが課され、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例など大きな節税策も使えなくなる場合もあります。期限を過ぎてしまったら、速やかに「期限後申告」を行いましょう。加算税や延滞税を軽減できます。
相続税の申告期限は、原則として延長できませんので、時間がかかりそうな場合は税理士をはじめとした専門家へ早めに相談してみるのをおすすめします。
亡くなった後から1年以内
葬儀・法要新盆(初盆)
故人が亡くなり四十九日法要を過ぎて迎える最初のお盆を「新盆(初盆)」といいます。宗派や地域で迎え方や準備物は異なりますが、家族だけで過ごしても構いません。通常のお盆よりも、故人の魂を初めて迎える大切な機会として丁寧に供養するのが一般的です。
-
期限
死亡後1年以内 -
手続き窓口
– -
必要なもの
–
葬儀・法要喪中、喪中ハガキの送付
喪中は故人を悼み、派手な行動を慎む期間で、一般的に近親者は1年、祖父母などは3~6か月、兄弟姉妹や孫は1~3か月が目安とされます。喪中ハガキは身内の不幸を知らせ、年賀状を控える旨を伝える便りで、相手が年賀状を準備する前に届くよう、10月半ばから11月末までに送るのがマナーです。
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期限
死亡後1年以内 -
手続き窓口
– -
必要なもの
- 喪中ハガキ
葬儀・法要一周忌法要
一周忌法要は故人が亡くなってから満1年の命日に行われる法要です。命日が基本ですが、家族が集まりやすい日に前倒ししても問題ありません。ただし先延ばしは避け、僧侶や会場の予定も考えながら調整しましょう。
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期限
死亡後1年以内 -
手続き窓口
– -
必要なもの
- お布施
亡くなった後から2年以内
届出・役所での手続き国民年金|死亡一時金の請求
死亡日の前日において国民年金の第1号被保険者(任意加入被保険者を含む)として保険料を36月(3年)以上納めた方が、老齢基礎年金・障害基礎年金を受けることなく亡くなったときに、その方と生計を同じくしていたご遺族の方に支給されます。
死亡一時金の額は、保険料を納めた月数に応じて120,000円~320,000円で、付加保険料を納めた月数が36月以上ある場合は、8,500円が加算されます。
-
期限
死亡後2年以内 -
手続き窓口
・年金事務所
・街角の年金相談センター
・市区町村役所の国民年金担当窓口 -
必要なもの
- 国民年金死亡一時金請求書
- 亡くなった人の年金手帳
- 戸籍謄本(請求者が故人の配偶者の場合、マイナンバーを記入することで省略可)
- 請求者の世帯全員の住民票の写し(マイナンバーを記入することで添付を省略可)
- 亡くなった人の住民票(除票)(請求者の世帯全員の住民票の写しに含まれている場合は不要)
- 請求人名義の金融機関の通帳
よくあるご質問
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死亡一時金や葬祭費、遺族年金は課税対象になるの?
国民年金の死亡一時金や協会けんぽの埋葬料、国民健康保険の葬祭費は相続税の課税対象となる相続財産には該当しません。また、遺族基礎年金、遺族厚生年金も原則として所得税も相続税も課税されません。
届出・役所での手続き国民健康保険・後期高齢者医療制度|葬祭費の請求
国民健康保険または・後期高齢者医療制度の加入者が亡くなった際、葬儀を行った喪主へ支給される給付金です。金額は自治体で異なりますが、数万~7万円程度です。葬儀後2年以内に市区町村役場へ請求しましょう。死後、2週間以内に葬儀を行った際は、国民健康保険の資格喪失届と合わせて請求することがほとんどです。故人が会社員で健康保険や協会けんぽに加入していた場合の給付金は「埋葬料」と呼ばれます。
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期限
葬儀を行った日(葬祭をした日)の翌日から2年以内 -
手続き窓口
・市区町村役場の国民健康保険担当窓口
・協会けんぽの場合は、故人が加入していた医療保険の社会保険事務所または健康保険組合(協会けんぽの都道府県支部など) -
必要なもの
- 国民健康保険葬祭費支給申請書
- 故人のマイナ保険証、もしくは国民健康保険または後期高齢者医療資格確認書
- 請求者の本人確認書類(マイナンバーカードや運転免許証など)、印鑑
- 葬儀の領収書(宛名が請求者である喪主と同一である必要がある)
- 喪主名義の振込口座が確認できるもの
- 喪主であることを証明するための書類
- 死亡診断書や火葬許可証など、死亡が確認できる書類
- 代理人による請求の場合は、委任状および代理人の印鑑身分証明書
よくあるご質問
-
直葬・火葬式の場合は葬祭費を受け取ることはできない?
国民健康保険の葬祭費は、葬祭を行った人(喪主)に対して、故人が加入していた公的医療保険から支給される給付金(助成金)ですので、自治体によっては、直送(直葬)や火葬のみの場合、支給対象外となることがあります。
届出・役所での手続き国民健康保険・後期高齢者医療制度|高額療養費の請求
高額療養費制度は、医療機関や薬局の窓口で支払った額が、ひと月(月の初めから終わりまで)で自己負担限度額を超えた場合に、その超えた金額の払い戻しを受けられる制度です。故人が国民健康保険に加入しており、高額療養費の払い戻し金額をまだ受け取っていなかった場合、その相続人が給付を受け取ることができます。協会けんぽ(全国健康保険協会)の加入者が亡くなった後も、同様に高額療養費の請求をすることができます。
-
期限
医療費の支払いから2年以内 -
手続き窓口
・市区町村役場の国民健康保険担当窓口
・協会けんぽの場合は、故人が加入していた医療保険の社会保険事務所または健康保険組合(協会けんぽの都道府県支部など) -
必要なもの
- 高額療養費支給申請書(または高額介護サービス費支給申請書)
- 故人のマイナ保険証、もしくは国民健康保険または後期高齢者医療資格確認書
- 故人と請求者である代表相続人との関係がわかる書類(戸籍謄本など)
- 請求者の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)、印鑑
- 請求人名義の金融機関の通帳
- 医療費介護サービスの領収書(自治体などで異なる場合があるため、請求前に窓口で確認することをおすすめします)
届出・役所での手続き労災保険|葬祭料(葬祭給付)の請求
業務災害や通勤災害によって労働者が死亡した場合に、労災保険から支給される給付金です。給付基礎日額の30日分+315,000円、もしくは給付基礎日額の60日分いずれか高いほうの金額が葬祭料として支給されます。なお、労災保険から葬祭料が支給される場合には、健康保険の葬祭費(埋葬料)は支給されません。
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期限
死亡後2年以内 -
手続き窓口
労働者が所属していた事業場を管轄する労働基準監督署 -
必要なもの
- 葬祭料請求書または葬祭給付金請求書
- 被災労働者の死亡の事実と死亡年月日を証明できる書類(死亡診断書 や死体検案書など)
よくあるご質問
-
葬祭料と葬祭給付の違いは?
どちらも基本的な給付の目的は同じですが、業務災害の場合には「葬祭料」、通勤災害や複数業務要因災害の場合は「葬祭給付」と区別されています。
-
故人に遺族がいなく、葬祭を勤務先の会社で行った場合、葬祭料(葬祭給付)は勤務先に支払われる?
社葬として被災労働者の会社が葬祭を行った場合は、その会社に対して葬祭料等(葬祭給付)が支給されます。
亡くなった後から3年以内
相続手続き相続登記
相続登記とは、不動産(土地・建物)の所有者が亡くなった際に、その名義を相続人へ変更する手続きです。登記を行うことで所有権が明確になり、第三者に自らの権利を主張できます。令和6年4月からは相続登記が義務化され、相続発生から3年以内に申請しなければならず、怠ると過料の対象となる場合があります。手続きには、戸籍の証明書や登記申請書などの準備が必要で、自分で手続きすることも、司法書士に依頼することもできます。
-
期限
死亡後3年以内 -
手続き窓口
不動産の所在地を管轄する法務局 -
必要なもの
- 被相続人(故人)の戸籍謄本一式
- 相続人全員の戸籍謄本
- 相続人全員の住民票
- 被相続人の住民票の除票や戸籍の附票
- 被相続人の住民票の除票や戸籍の附票
- 固定資産評価証明書
- 不動産の登記事項証明書
- 遺産分割協議書
- 遺言書(ある場合)
- 登記申請書
- 申請人の印鑑(実印が必要な場合も)、運転免許証など
亡くなった後から5年以内
届出・役所での手続き国民年金|遺族基礎年金請求
遺族基礎年金は、国民年金加入者等が亡くなった場合に、生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」に支給される年金です。ここでいう「子」は法律上の子で、18歳到達年度の末日(3月31日)までの未婚の子、または20歳未満で障害等級1級・2級に該当する未婚の子です。受給要件として、故人の年金保険料納付状況と、遺族の生計維持関係が問われます。
-
期限
死亡後5年以内 -
手続き窓口
・お住まいの市区町村役場の国民年金担当窓口
・年金事務所 -
必要なもの
- 年金請求書(国民年金厚生年金保険遺族給付用)
- 故人の基礎年金番号通知書 または 年金手帳
- 戸籍謄本または法定相続情報一覧図の写し
- 世帯全員の住民票の写し
- 故人の住民票の除票(世帯全員の住民票に含まれる場合は不要)
- 収入証明関係
- 子の収入証明や在学証明書(高校在学中などの場合)
- 死亡診断書(死体検案書)または死亡届の記載事項証明書の写し
- 請求人名義の金融機関の通帳
よくあるご質問
-
遺族基礎年金がもらえない場合とは?
故人や遺族が要件を満たさない場合、または支給停止・失権の事由がある場合には遺族基礎年金が受け取れません。例えば保険料納付要件を満たさない、子のない配偶者や対象外の子である、生計維持関係が認められない、婚姻・所在不明などに該当するときです。請求期限(死亡翌日から5年以内)を過ぎても権利を失います。その場合は寡婦年金や死亡一時金などが代替制度として利用できる場合があります。
-
事実婚でも、要件を満たせば遺族基礎年金は受け取れる?
配偶者には、届出をしていないが事実婚関係にあった人も含まれますが、実際には、内縁関係を証明する資料を提出し、年金機構による審査が行われます。故人に生計を維持され、18歳になった年度の3月31日までにある子や20歳未満で一定の障害がある子がいることが条件です。
届出・役所での手続き国民年金|寡婦(かふ)年金の申請
寡婦年金とは、夫が国民年金の第1号被保険者として保険料を納めた期間など(10年以上)の場合、10年以上婚姻し夫に生計を維持されていた妻に給付される年金のことです。夫の死亡後、60~65歳になるまでの5年間、故人が存命であれば受け取れたはずの老齢基礎年金の計算額の4分の3に相当する額(年額で最大約60万円程度)が給付されます。ただし、他の年金(遺族基礎年金・老齢基礎年金など)と同時受給は不可で、どれか一つを選ぶ必要があります(1人1年金の原則)。
また、遺族厚生年金に上乗せされる給付に「中高齢寡婦加算」があります。亡くなった夫が遺族厚生年金の受給要件を満たし、夫の死亡時に40~65歳未満の子のない妻が対象ですが、2028年4月以降段階的に廃止されます。
-
期限
死亡後5年以内 -
手続き窓口
・お住まいの市区町村役場の国民年金担当窓口
・年金事務所 -
必要なもの
- 故人の年金証書、年金手帳、基礎年金番号通知書
- 請求人名義の金融機関の通帳
- 生計同一申立書(第三者による証明が必要な場合がある)
- 故人と請求人の住民票(世帯全員本籍続柄死亡日記載のもの)
- 戸籍謄本または抄本(故人と請求人の続柄がわかるもの)
届出・役所での手続き厚生年金|遺族厚生年金給付請求
遺族厚生年金は、厚生年金保険の被保険者だった方が亡くなった場合に、生計を維持されていた遺族に支給される年金です。受給できる遺族には順位があり、最も優先されるのは配偶者や子です。受給要件を満たせば、「遺族基礎年金」と合わせて受け取ることができます。
受給要件等の詳細はこちら
※受給期間や要件については令和10年に法改正予定。
なお、公務員や教職員であった期間を有する方は、加入期間に応じて、各共済組合から遺族厚生年金が支給されます。
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期限
死亡後5年以内 -
手続き窓口
・年金事務所(共済年金で加入していた方は各共済組合でも可能) -
必要なもの
- 年金請求書(国民年金厚生年金保険遺族給付用)
- 故人の基礎年金番号通知書 または 年金手帳
- 戸籍謄本または法定相続情報一覧図の写し
- 世帯全員の住民票の写し
- 故人の住民票の除票(世帯全員の住民票に含まれる場合は不要)
- 収入証明関係
- 子の収入証明や在学証明書(高校在学中などの場合)
- 死亡診断書(死体検案書)または死亡届の記載事項証明書の写し
- 請求人名義の金融機関の通帳
よくあるご質問
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遺族厚生年金はいつまで受け取れる?
配偶者の場合、亡くなるか再婚をするなどで受給する権利がなくなるまで支給されます。子の場合は18歳到達年度末まで(障害1・2級の子は20歳未満まで)支給され、婚姻や養子縁組で権利を失います。※今後、法改正により受給期間の変更可能性あり。
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自分の老齢厚生年金と遺族厚生年金、同時に受け取れるようになったら?
遺族厚生年金を受給されていた方が65歳以上になり、ご自身の老齢厚生年金ももらえるようになった場合、遺族厚生年金が老齢厚生年金より年金額が高ければその差額を受けることができます。反対に、遺族厚生年金より老齢厚生年金の年金額が高い場合は、遺族厚生年金は全額支給停止になります。
届出・役所での手続き未支給年金の請求(国民年金、厚生年金)
年金は年6回、偶数月の15日に前の2か月分が振り込まれ、死亡した月まで年金が支給されるため、本人が生前に受け取り切れない未支給の年金が発生します。
未支給年金は受給資格のある遺族が請求すれば支払われます。未支給年金の受給資格者は、故人が死亡した当時に故人と生計を同じくしていた三親等内の親族だけで、受け取る権利のある遺族には順位があります(1位は配偶者、2位は子、3位は父母など)。受給停止の手続きと合わせて請求しましょう。未支給年金は受け取った方の一時所得として扱います。ほかの一時所得と未支給年金を合算して、特別控除額の50万円を超えたら確定申告が必要になるので注意が必要です。※未支給年金は相続財産として扱いません。詳しくはこちら
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期限
死亡後5年以内 -
手続き窓口
年金事務所または年金相談センター -
必要なもの
- 故人の年金証書
- 未支給年金請求書 こちらからダウンロードできます。
- 故人と請求する人の続柄が確認できる書類(戸籍謄本または法定相続情報一覧図の写し等)
- 故人と請求する人が生計を同じくしていたことがわかる書類 (住民票の除票および請求する方の世帯全員の住民票の写し)
- 受け取りを希望する金融機関の通帳
※戸籍謄本住民票は、亡くなった日より後に交付されたもの
届出・役所での手続き労災保険|労災の遺族(補償)給付請求
労働者が仕事中の事故(業務災害)や通勤途中の事故(通勤災害)で亡くなった場合、遺族が受け取れる遺族(補償)給付があります。給付には遺族(補償)年金と、遺族(補償)一時金の2種類があります。
①遺族(補償)年金
故人の収入で生計を維持していた配偶者や子が対象となります。受給できる人の順位は、妻(または60歳以上・障害がある夫)、子(18歳到達年度の末日までの未婚の子、または20歳未満で障害等級1級・2級に該当する未婚の子)、父母などです。額は故人の賃金(日額)を基準に計算され、年金として継続支給されます。
②遺族(補償)一時金
遺族(補償)年金受給資格者がいない場合、配偶者や、故人の収入によって生計を維持していた子・父母・孫・祖父母子などに支給されます。額は給付基礎日額の1,000日分です。
※給付基礎日額は労災発生直前3か月間にその労働者に対して支払われた賃金の総額を、その期間の暦日数で割った1暦日あたりの賃金額。①②の基本給付のほか、特別支給金が加算される場合があります。
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期限
死亡後5年以内 -
手続き窓口
故人が所属していた事業場を管轄する労働基準監督署 -
必要なもの
- 業務災害の場合/遺族補償年金支給請求書、通勤災害の場合/遺族年金支給請求書
- 死亡診断書、死体検案書、検視調書、またはその記載事項証明書
- 死亡労働者との身分関係を証明できる書類(戸籍謄本、抄本など)
- 所得証明書、課税(非課税)証明書など、生計維持関係を証明する書類
よくあるご質問
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遺族厚生年金など、他の年金と合わせて受け取れるの?
同一の事由により、遺族補償年金と遺族厚生(基礎)年金が支給される場合、遺族厚生(基礎)年金は全額受け取れますが、労災の遺族補償年金は減額されます。
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遺族補償年金の支給期間はいつまで?
子は18歳年度末まで(障害があれば20歳未満)支給され、55~59歳の遺族は「若年停止」で60歳から受給可能です。受給者が死亡・再婚などで権利を失うと、次順位の遺族に転給され、資格が続く限り支給が継続します。
任意|状況に応じて必要な手続き
その他運転免許証返納届
運転免許証に返納の義務や期限は設けられていません。更新時期を過ぎると自動的に失効します。とはいえ、もし紛失や盗難により、悪用などされてしまう可能性もゼロではないので、放置するのではなくきちんと返却することが一般的です。
故人の住所を管轄する、警察署や運転免許センターで、故人の免許証と亡くなったことを証明する書類(死亡診断書のコピーや住民票の除票など)と返納者の身分証明書を持参のうえ、運転免許証返納届を記入して提出します。手数料はかかりません。任意のタイミングで良いので、落ち着いたら行いましょう。
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期限
任意 -
手続き窓口
故人の住所を管轄する警察署や運転免許センター -
必要なもの
- 返納手続きされる方の身分証明書
- 故人の免許証
- 故人が亡くなったことを証明する書類(死亡診断書や住民票の除票など)
- 運転免許返納届
その他パスポートの返納
旅券法第18条により、パスポートの名義人が死亡したら、パスポートは効力が失くなります。パスポートも運転免許証と同様に返納しなくても特に罰則などはありませんが、失効の手続きするよう案内されています。きちんと返納するようにしましょう。
全国のパスポートセンターで手続きできるので、故人の免許証と、亡くなったことを証明する書類(死亡診断書のコピーや住民票の除票など)、返納者の身分証明書を持参のうえ、パスポートセンターで返納届を記入して提出しましょう。手数料はかかりません。任意のタイミングで良いので、落ち着いたら行いましょう。
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期限
任意 -
手続き窓口
パスポートセンター -
必要なもの
- 返納手続きされる方の身分証明書
- 故人のパスポート
- 故人が亡くなったことを証明する書類(死亡診断書や住民票の除票など)
その他スマートフォンの解約
スマートフォンの解約は、料金がかかるのですぐに解約したいところですが、名義変更してしばらく保有しておいた方が良いと思います。電話番号やキャリアメールが使用できなくなると、相続や各種サービスの解約時に困る可能性があるからです。また、スマホの生体認証は持ち主が死亡したら使用不可能になりますが、キャリアやメーカーは、スマホのロック解除には対応しません。そのため、生体認証登録時に設定したパスワードを生前に聞いておく、または探し出す必要があります。故人のスマホの名義変更・解約はキャリアのショップで行います。死亡による解約の場合は、違約金などは発生しませんが、未払いの支払いは相続債務になり、相続人が支払う必要があります。
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期限
任意 -
手続き窓口
携帯キャリア -
必要なもの
- 解約手続きされる方の身分証明書
- 故人のスマホ
- 故人が亡くなったことを証明する書類(死亡診断書や住民票の除票など)
その他旧姓に戻す手続き(戻したい方のみ)
結婚で配偶者の姓に変えた人が、配偶者の死亡後に旧姓へ戻すには「復氏届」を提出します。提出に期限はなく、いつでも可能です。ただし、旧姓に戻せるのは本人のみで、子の姓は変わりません。子の姓を変更し自分の戸籍に入れるためには、家庭裁判所で「子の氏の変更許可」を得てから役所に届け出ます。
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期限
任意 -
手続き窓口
届出人の本籍地または住所地の市区町村役場 -
必要なもの
- 復氏届
- 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなど)
- 印鑑
その他姻族関係を終了する手続き
復氏届を提出するだけでは姻族関係は解消されません。亡くなった配偶者の親族(両親や兄弟姉妹、親戚など)との姻族関係を法的に終えるには「姻族関係終了届」が別途必要です。
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期限
任意 -
手続き窓口
届出人の本籍地または住所地の市区町村役場 -
必要なもの
- 姻族関係終了届
- 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなど)
その他印鑑登録証の返納
亡くなられた方が印鑑登録をしていた場合、印鑑登録は死亡日をもって失効します。同時に印鑑登録証も無効となり、返納は必要ありませんが、紛失などに備えて返納する際は、故人の住所地を管轄する市区町村役場に届けましょう。
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期限
任意 -
手続き窓口
故人の住所地を管轄する市区町村役場 -
必要なもの
- 故人の印鑑登録証
その他マイナンバーカードまたは通知カードの返納
故人のマイナンバーカードまたは通知カードは、死亡届が受理されると自動的に失効されます。返納する義務は特にありませんが、死後の様々な手続きにおいて故人のマイナンバーが必要になる場合がありますので、それらの手続きが完了するまでは大切に持っておいてください。紛失などに備えて返納する際は、故人の住所地を管轄する市区町村役場に届けましょう。
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期限
任意 -
手続き窓口
故人の住所地を管轄する市区町村役場 -
必要なもの
- 故人のマイナンバーカード




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