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40代の断捨離は何をすべき?全部捨てるのはNGって本当!?

財産/法律

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40代で物や人間関係の断捨離を始めると、自分の人生に「不要なもの」が何か改めて整理することができるため、50代以降の人生に大きな変化をもたらしたい人にはおすすめです。

しかし断捨離は、ただ単に物をすべて捨てる行為ではありません。断捨離とは、物への執着心をなくし、快適な人生を手に入れるための「考え方」なのです。

この記事では、40代で断捨離を始めるメリットをはじめ、断捨離をスムーズに進めるコツなどを紹介します。

終活とは?何を準備すればいい?終活の始め方

40代における断捨離の意味とは?

断捨離とは、物への執着を捨て取捨選択することで、自分にとって本当に必要な物が何かを理解し、快適な生活や人生につなげるという考え方です。

そもそも断捨離は、心の執着を手放すヨガの行動哲学「断行・捨行・離行」をベースに生まれた概念です。それぞれ次のような意味が込められています。

  • 断行:入ってくる物を断つこと
  • 捨行:要らない物を捨てること
  • 離行:物事に囚われた状態から離れること

 

40代は、人生の後半戦に差し掛かる年代です。断捨離によって不要な物を捨て必要な物を残すことで「これからの人生をどのように過ごすのか」を考えるきっかけになるでしょう

「掃除」や「片付け」との違いは?

断捨離は、掃除や片付けとは根本的に意味合いが異なります。

掃除とは、単にごみの片づけや、散らかっているものの整理で「きれい」にするだけの行為です。

一方の断捨離は、物を捨てるに留まらず、取捨選択を通して部屋全体に占める物を減らしたり、惰性で付き合っている人間関係や、意味なく契約し続けているサービスを解約したりする行為をいいます。

その結果、物が減って生活導線を確保しやすくなったり、余計なしがらみがなくなったりするので、人生を快適に過ごせるでしょう。

掃除が「行動自体」を指すことに対し、断捨離は「行動後の変化」につながる概念ともいえます。

このように両者は似たような言葉として使われるものの、その意味合いは大きく異なります。

40代の断捨離でやるべきことは?

40代の断捨離では、具体的にどのようなことを行えばよいのでしょうか。物、財産、デジタル情報、人間関係に分けて紹介します。

・20代、30代の頃に着ていたい洋服を処分する(痩せたら着ようと思っていた衣服も含む)

・長期間、使っていないカバンや靴を処分する

・買ったまま読んでいない本や、すでに聞いていないCD・レコードを処分する

財産 ・休眠口座や使っていないクレジットカードがあれば、必要に応じて解約する

・不要な通帳もシュレッダーにかけて処分する

デジタル情報 ・長期間ログインしていないSNSやブログのアカウントを削除する

・利用していないサブスクリプションサービスは退会する

・スマホ、PC、クラウド内のデータ整理を定期的に行う

・今後の人生で残したくない画像や写真を処分する

人間関係 ・特定の人との交流や価値観が合わない人との関係を断ち切る

・居心地の悪いコミュニティから離れる

・古い年賀状や手紙も選別する(年賀状のやり取りが不要な場合は年賀状じまい、または終活年賀状を送って辞退を伝える)

人生に変化も!40代で断捨離をするメリット

40代で断捨離を始めることで、さまざまなメリットを享受できます。ここでは、「貯蓄効果」「シンプルな人間関係」「楽な整理整頓」の、3つの利点を紹介します。

買い物で無駄使いをしなくなり、お金がたまる

「なんとなく残しておきたい」といった理由で、物を捨てられない人も多いのではないでしょうか。しかも40代ともなると、自宅が長い時間かけて蓄積した物であふれている可能性もあります。

断捨離によって一つ一つの物と真摯に向き合い、自分にとって本当に必要な物だけを残すことにより、「もう無駄な買い物はやめよう」という意識が芽生えるかもしれません。無駄な買い物が減れば、その分お金はたまります

さらに、物への執着から解放されることで心がスッキリするでしょう。

人間関係がシンプルになる

断捨離は物だけでなく、人間関係の整理にも有効です。今後の人生で、一緒に過ごしたい友人や知人を厳選することができます

基本的に40代の人間関係は多岐に渡ります。仕事、趣味、主婦友だち、家族関連の知人など、付き合う人間が増えれば増えるほど悩みも増えます。

日常的に交流している相手でも、会うたびに愚痴を吐かれたり、上から目線でマウントを取られていたりすれば、ストレスを抱える原因になるでしょう。惰性で続いている人間関係にも、心当たりがあるかもしれません。

交流している相手で「もう会いたくないし、会わなくても支障がない」と思う相手がいれば、関係を断ち切ることを考えてみてください

その際は「SNS上の断捨離(ブロック機能など)」もポイントです。つながりを最小限に押さえれば、煩わしいやり取りが軽減します。

一緒に過ごしたい人とのみ交流をすると人間関係がシンプルになり、ストレスが減るでしょう。40代以降の人生で笑顔で過ごせる時間も増えて、一層充実した生き方ができるのではないでしょうか。

高齢になっても整理整頓が楽になる(終活が楽になる)

体力と気力がある40代のうちに断捨離をすることで、本格的に終活を始めるときに楽になります。持ち物がシンプルになり、所持品の管理や整理整頓に余裕が生じるからです。

50代以降は40代よりも物があふれている可能性があるため、断捨離に時間や労力がかかります。

高齢になってから、大がかりな身の回りの整理整頓を行うのは大変でしょう。40代で早めに断捨離をして、必要な物だけを手元に残す状態をキープすれば、片付けや掃除が楽になります。

特におひとりさまの場合、身軽になっておけば年齢を重ねるにつれてライフステージが変わり、住み替えなどが生じた場合に楽になるのでおすすめです

全部捨てるのはダメ!40代で断捨離をするデメリット

40代で断捨離するデメリットには、何があるのでしょうか。ここでは「時間の確保」「処分後の後悔」「家族間のトラブル」の3つを紹介します。

時間を確保する必要がある

断捨離は自分の所有物一つ一つと向き合うため、時間と労力が必要です。

40代は育児や仕事に追われやすい年代です。そのため40代の所有物は自分のものだけではないはずです。

家族がいれば子どもがくれたプレゼント、子どもが描いた絵や作った工作物、結婚の思い出の品、使わなくなった育児用品などが考えられます。

また仕事に関する資料や書籍が自宅に大量に放置されていることもあります。

このように40代の場合、20代、30代の頃より自宅が物で溢れかえっていることが多く、40代の断捨離には時間を要します。また育児や仕事など日々の暮らしで手一杯となり、断捨離する時間がない方も多いです。

捨てる物と残す物の判断に迷うかもしれませんが、断捨離をすれば取捨選択のコツを掴めるため、まずは休みの日に15分でも良いので時間を確保して始めることが大切です。

ちなみに6畳の部屋を断捨離する場合、時間は丸1日かかると想定しておきましょう。

捨てたあとに後悔することも

断捨離によって多くの物を処分したあと、捨てなければよかったと、後悔することがあるかもしれません。たとえば、洋服の断捨離をしたものの、コーディネート中に「あの服を捨てなければよかった」と思ってしまう可能性があります。

その際に、同じ物を買い直してしまっては本末転倒です。

洋服はまだ取り返しがつきますが、手紙や写真、思い出の品などは取り戻せません。そのため、「お金で買い直せない物」をすぐに捨てるのは危険といえます。

対策として、断捨離をする前に保留用の箱を用意し、処分に迷ったときはその箱に入れるとよいでしょう。断捨離は、段階的に進めることも大切です。

捨てる際は、同居家族の同意が必要。勝手に捨てるとトラブルにも

同居している家族の物を処分する場合は同意が必要です。「自分にとって必要ないから」という理由で勝手に捨てるとトラブルに発展する可能性があります

一見不用品に思える品でも、配偶者や両親、子どもにとっては思い入れのある物かもしれません。

捨てたいものがあるものの、同居家族の同意が得られない場合は、この記事を参考に断捨離のメリットを丁寧に説明して同意を得られるように心掛けてみましょう。

断捨離にはこうした家族とのやり取りも必要になる場合もあるので、家族全員で同時に断捨離に取り組むほうがスムーズです

【40代からの断捨離】スムーズに進めるコツや継続させるために大切なこと

ここから断捨離をスムーズに進めるコツや、継続するために大切なことを解説します。

まずは「プチ断捨離」から始める

本格的な断捨離には抵抗があっても、プチ断捨離なら気軽にスタートできます。プチ断捨離とは、少しだけ物を捨てる行為です。

部屋を見渡し、スッキリさせたい箇所から始めてみるとよいでしょう。プチ断捨離は思い立ったときに少しずつ進められるため、そこまで時間と労力を必要としません。

たとえば、履いていない靴を3足捨てる、メールボックスを空にしてみる、使っていない食器を2つだけ捨てるなど、細かく進めていくのがポイントです。

プチ断捨離によって判断基準が明確になり、大がかりな断捨離もスムーズに行いやすくなります。

もったいないと感じたらフリマアプリやリサイクルショップを利用する

捨てるのがもったいないと感じたら、お金にならないかを検討します。その際に手軽に使えるのが「フリマアプリ」です。

未使用の化粧品、1回しか着ていない洋服、サイズが合わなかった靴、サイズアウトした子ども服など、使用頻度が少ない物は出品を検討しましょう。大量に出品すれば、まとまったお金になる可能性があります。

発送が困難な家電や家具は、リサイクルショップを利用するという選択肢もあります。無料の出張サービスを行っている業者も多いので、HPなどで調べてみましょう。

ただし「もったいないから」という理由で友人・知人に物を押し付けると、関係が悪化するリスクがあるので注意が必要です。

まとめて時間が取れない人は1日15分だけ断捨離する

断捨離を始めたものの、まとまった時間を取れず、より散らかってしまうケースがあります。忙しい場合は「1日15分」などと決めて、小刻みに続けることがポイントです。

1日15分でも30日継続すればトータル450分、1カ月で7.5時間分を確保できます。

このように自分の生活スタイルに合わせてハードルを下げることも、断捨離を継続するコツといえます。

40代の終活は早すぎない!単身者で終活に不安があるなら一般社団法人全国シルバーライフ保証協会に相談を

今回は40代の断捨離について解説しました。断捨離はすべての物を捨てる行為ではありません。

40代で自分にとって必要な物を残し、不要なものを捨てて、日々の暮らしを見直すことで、50代以降の人生が過ごしやすくなるでしょう。

また断捨離する際は、40代であっても「老後の生活で必要な物かどうか」「自分の死後、残された遺族が困る物はないだろうか」という視点を大切にしましょう。

気力も体力もある40代から「終活」を意識すれば、その後の整理や片付けもはかどります。

終活についてもう少し詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

終活とは?何を準備すればいい?終活の始め方

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この記事の担当者

大倉 弘行シルバーライフカウンセラー│東京シルバーライフ協会代表理事│BF・H株式会社常務取締役

大倉 弘行シルバーライフカウンセラー│東京シルバーライフ協会代表理事│BF・H株式会社常務取締役

2009年ベストファームグループ入社。2013年から高齢者の身元保証、任意後見、死後事務委任等のサービス「オーカスタイル」の立ち上げに従事。2019年 東京シルバーライフ協会代表理事として、同グループの高齢者支援事業の責任者を務める。

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