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入院・手術時に必要な保証人の役割や条件とは?いない場合の対処法も解説

健康/認知症

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入院・手術時には病院から保証人を求められるのが一般的です。

この記事では、保証人を依頼された人や、保証人を探している人向けに、保証人の役割や条件及び保証人になることのリスク(責任)について解説します。

そのほかにも、保証人がいない場合の対処法や、本人と保証人との間で起こりやすいトラブルとその予防策についても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

【保証人の役割】入院や手術になぜ保証人が必要なのか?手続きの方法は?

入院や手術の際には基本的に保証人が求められます。入院や手術で求められる保証人の役割は病院によって異なりますが、主に次のような役割が求められます。

1つ目の役割は、緊急連絡先です。病棟を移動する必要があったり、危篤状態となったり、想定外のトラブルが起きたりしたときに、病院は保証人に連絡をとって対応を求めます。

2つ目は、入院・手術費用の肩代わりです。本人が費用を払えない場合に、病院は「連帯保証人」として契約時に定めた極度額の範囲内で、入院や手術にかかった費用の支払いを求めます。

3つ目の役割は、身柄の引き取りです。本人が病院で亡くなった場合などは保証人が本人の身柄を引き取ることを病院から要求されます。

ほかにも病院によっては治療説明の同席を求められる場合もありますし、入院に必要な書類や生活用品の準備を求められる場合もあります。

このように様々な役割がある保証人ですが、本人の意思表示が必要な医療行為の同意まではできません

リビング・ウィルや事前指示書を本人が自分で作成し、医師に提出することで自分の意思を伝えておく必要があります

なお、病院は保証人を要求するものの、保証人がいないことを理由に入院を拒むようなことはしません。

医師法第19条で「応召(おうしょう)義務」が定められており、正当な理由がなければ診察の求めを拒んではいけないのです。

何が正当な理由かは都度判断されますが、保証人がいないことだけを理由に即、病院から入院や手術を拒否されることはありません

保証人になった場合は保証人の手続きが必要ですが、手続きはシンプルです。基本的には、病院所定の用紙に保証人自身が署名捺印すれば足ります保証人の承諾なしに名前を勝手に書くとトラブルのもとになるため、必ず保証人本人に署名捺印をしてもらうようにしましょう。

出典:e-gov「医師法」

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【保証人の条件】どんな人が保証人になれるのか?

配偶者や親、兄弟、子どもが保証人となるのが一般的です。しかし、一人暮らしの高齢者が増える昨今では、身近にそのような頼れる家族がいない人も少なくありません

そのような場合は、友人や知人でも保証人になることができる病院を探します。もっとも、保証人になれる人の具体的な条件は病院ごとに異なるため、病院への事前確認は必須です。

一般的には、「成年であること」だけを条件にしている病院が多いですが、中には、年齢・収入・居住地・人数など詳細な条件を定めているところもあります。

入院・手術の保証人になるリスクは?

ここでは、入院・手術の保証人を頼まれた人向けに、保証人になるリスクについて解説します。

入院・手術の保証人を引き受けることには、いくつかのリスクがあります。最も大きなリスクは、金銭的なリスクです。

保証人が入院費や手術費の支払いにおける「連帯保証人」としての役割も担う場合、本人が支払えなかった入院・手術費を肩代わりしなければなりません

また、保証人は、治療の説明を受けたり、入院の準備をしたり、身柄を引き受けたりといった様々な対応を求められます

さらに、緊急連絡先としての役割もあるため、病院から連絡があれば早急に病院までかけつけなければなりません

生活に時間的・金銭的な余裕がないときや遠方に住んでいる場合などは、保証人としての役割が重荷に感じられることもあるでしょう。

保証人を依頼されたときは、軽い気持ちで引き受けずに保証人の役割や責任を十分調べてから返答するようにしましょう。

角を立てずに保証人を断りたいなら、「生活に余裕がなく、助けになれる自信がない」「お金が絡むと、関係性が壊れるかもしれない。あなたとはずっと仲良くしていきたいので申し訳ないが辞退させてください」など、相手の心情を思いやりながら真摯かつ丁寧にお断りするのが鉄則です。

保証人に関するよくあるトラブルと予防法は?

ここからは、入院・手術の保証人に関して起こりがちなトラブルと、トラブルの予防方法について解説します。

よくあるトラブルの例

入院・手術の保証人に関するよくあるトラブルとしては、金銭的なトラブルが第一に挙げられます。保証人が「連帯保証人」を兼ねている場合、本人が支払えなかった費用は保証人に請求されます。

それゆえ、保証人が「連帯保証人」を兼ねていることを理解していない場合には、病院から費用の支払いを求められた際に、「そんなことは聞いていなかった」とトラブルに発展しかねません。

反対に、保証人に連帯保証人としての自覚があったとしても、肩代わりが原因で関係性が悪化してしまう可能性もあります。

保証人にさまざまな責任が生じるのは上述の通りですが、ときにはその責任の重さがトラブルの種になることもあります。

責任の範囲に関する認識の相違や、保証人の精神的・身体的負担の増加など、些細なことでも積み重なれば争いのもとです。

もともと関係性が薄い友人や知人などに頼み込んで保証人になってもらった場合などは、関係性が不安定なほどトラブルになりやすいので注意しましょう。

トラブルの予防法 トラブルの予防法と対策・対処法

ここでは、保証人とのトラブルを予防するための対策や、トラブルへの対処法を解説します。

保証人との間のトラブルを予防するために重要なのは、保証人を依頼する相手との関係性の見極めです。

たとえ親族であっても、日頃の付き合い方や仲の良し悪し次第では保証人を依頼しないほうが良いケースもあります。

また、遠方の親戚・友人は緊急時などに素早く駆けつけることが難しいため、遠方に住む方に保証人を頼むのは避ける方が無難です。

保証人になってほしい方が決まったら、トラブルを予防するためにも保証人の役割と責任について十分に説明しておくことも重要です。

丁寧に説明して、納得してもらったうえで、保証人から署名捺印を得るようにしましょう。

また、病院の中には、入院の際にまとまった金額を入院保証金として病院に預けておくことで保証人を免除できる病院もあります。

金銭トラブルを予防したいなら「入院保証金」の支払いで保証人が免除される病院を選ぶことも一つの手です。

保証人との間でトラブルが発生してしまった後は、保証人の変更で対処します。

ただし、保証人の変更には病院の同意が必要なことが多く、手続きも煩雑になることが予想されるため、事前のトラブル予防に力を尽くすことが何よりも大切です。

もし保証人となってくれる方が見つからない場合は保証会社の利用を検討しましょう。

家族に入院・手術の保証人をお願いできない場合はどうすれば良い?

ここからは、家族がいない人や、家族に保証人を頼めない人がとれる対処法を3つ紹介します。

対処法1:友人や知人に保証人をお願いする

1つ目の対処法は、友人や知人に保証人をお願いすることです。親族以外の保証人を認めている病院は多いので、友人、会社の同僚、上司など、身近に頼れそうな人がいるなら打診しても良いでしょう。

友人や知人を保証人にする場合は、打診前にあらかじめ病院に確認をとっておくと安心です。

メリット

親戚はいるものの遠くに居住している場合や、親戚との関係性が良くない場合などは保証人をお願いしにくいものです。

友人や知人に保証人を依頼できれば、親戚に連絡せずに済むため、気まずい思いをすることもありません。

また、身近な知人・友人が保証人なら、何かあったときに迅速に対応してもらいやすいのもメリットのひとつです。

たとえ親族との関係性が良かったとしても、親族の居住地が遠方だと緊急時の対応が遅れる可能性があるため、最初から身近な知人・友人に保証人をお願いしたほうが良いこともあるでしょう。

デメリット

知人・友人に保証人をお願いするデメリットのひとつに、心情的なハードルが挙げられます。

仲の良い知人・友人とはいえ、もともとは他人で深い人間関係がない場合、親族に比べて保証人をお願いしにくいと感じる人は多いです。申し訳ない、という罪悪感で心が痛む人も少なくありません。

また、保証人をお願いしたことがきっかけで、関係性が悪化するおそれもあります。

保証人を依頼すること自体が関係性悪化のリスクを含んでいるため、友人・知人との良好な関係性を完全に保ちたい人は避けた方が良いでしょう。

対処法2:保証人が不要になる方法を病院に相談する

保証人になってくれる家族が身近におらず、さらに、知人・友人に保証人をお願いしにくい場合は、保証人が不要になる方法を病院に相談してみましょう。

前述のとおり、法律上、病院は保証人がいないことだけをもって入院を断ることはできません。

そのため、保証人をお願いできる人がいない場合の対処法を病院から教えてもらえる可能性があります。保証人をお願いできる人がいなくて困ったときは、まずは病院に相談してみるのが良いでしょう。

メリット

保証人が見つからないとなると、大きな不安を感じるものです。保証人が見つからない場合は悩みすぎず早めに病院に相談しましょう。

病院に相談することで、思ってもみなかった解決策や、金銭的・精神的負担の軽い解決策が見つかる可能性があります。

また、金銭的なトラブルを懸念して保証人を依頼できない場合も、病院に相談しましょう。

入院保証金(入院預り金)やクレジットカード払いなど、保証人に金銭的な迷惑をかけにくくする方法を病院が教えてくれる可能性があるからです。

なみに、入院保証金とは、手術費用や入院費用を支払えなくなったときに備えて病院が入院時に預かっておくお金のことをいいます。

デメリット

保証人について病院に相談したとしても、解決策が見つからない可能性はあります。

相談することで、かえって、遠方の親戚や関係性の薄い親族などに依頼するよう病院から求められることになるかもしれません。

また、病院が提示してきた解決策が「入院保証金」だった場合、まとまった金額を用意する必要性が生じます。金銭的な余裕がない人など、高額の入院保証金を用意できないケースも想定できます。

対処法3:身元保証の代行サービスを利用する

知人・友人にお願いすることが難しく、さらに、病院に相談しても解決策が見つからなかった場合は、保証会社が提供する身元保証の代行サービスの利用を検討しましょう。

以下で、身元保証の代行サービスを利用するメリット・デメリットを解説します。

メリット

身元保証の代行サービスには様々なメリットがあります。第一に、親族や知人・友人に負担をかけずに済むというのは最大のメリットと言えるでしょう。

また、サービスによっては、24時間サポートや専門家によるサポートが受けられるものもあります。

そのほかにも、老人ホーム入居時の身元保証や死後の身柄の引き受け、死後の各種手続きなど、事業者によってサービスは多種多様です。

入院・手術以外の場面においても保証人としてサポートしてほしい場合や、死後の手続きまで一括して依頼したい場合などは、身元保証代行サービスがうってつけだと言えます。

デメリット

身元保証の代行サービスの利用には少なからずお金がかかります

サービスによって金額は異なりますが、契約時にまとまったお金の支払いを要するものもあるため、金銭事情に照らし合わせて慎重に検討する必要があります。

また、選ぶ保証会社によっては、期待していたサービスを受けられないおそれがあるかもしれません。

身元保証サービス業者選びに失敗しないためには、事前の調査が重要です。特に、サービスを提供している業者の過去の実績や、運営母体に注目しましょう

たとえば、運営母体が司法書士法人、行政書士法人などの士業法人で、かつ、豊富な実績を有しているのであれば、信頼度が高く、安定したサービス提供を期待できます。

インターネット上で口コミを調べるのも効率的です。

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まとめ 保証人がいない場合には、身元保証の代行サービスの利用も検討しよう

保証人の責任は広範に及びます

さらに、病院の中には、保証人になれる人の条件を設けているところもあるため、保証人をお願いできる人を探すのは簡単なことではありません親族や頼れる知人・友人が近くにいない人にとってはなおさら困難です

親族や知人・友人に保証人をお願いすることには、トラブルや関係性の悪化といったリスクがあります。親族や知人・友人を保証人にしたくない場合に頼れるのが、身元保証の代行サービスです

身元保証の代行サービス選びに迷ったときは、「一般社団法人全国シルバーライフ保証協会」にご相談ください。

全国シルバーライフ保証協会の提供する身元保証サービス「オーカスタイル」を契約すれば身元保証以外にも、入退院手続き、治療説明時の同席、入院中の生活用品の手配にも対応いたしします。

それだけではなく、死後事務手続きの委任や任意後見といったご要望にお答えできるサービスをご提供できることも弊協会の強みです。

お客様の預託金も、預託金専用の口座で安全に管理しています一般社団法人全国シルバーライフ保証協会は士業法人で構成されるベストファームグループが運営母体で、安心してお任せいただけます。

オーカスタイルなど弊社サービスについては気軽にお問い合わせください。皆様のお力になれる日を心待ちにしております。

 

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この記事の担当者

水久保 博正行政書士|ベストファーム行政書士法人 社員行政書士

水久保 博正行政書士|ベストファーム行政書士法人 社員行政書士

法律事務所勤務を経て、2015年ベストファーム入社、相続・遺言の面談を担当し、現在は、東京シルバーライフ協会の身元引受契約者の生前・死後の委任契約と任意後見契約公正証書、遺言公正証書の作成支援を担当。

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